白百合の人生漂流記

徒然に百合や法律学(法解釈学)の勉強、個人的な興味関心事項について備忘録的に語ります。

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

債権総論-債権者代位権1

債権者代位権 1.責任財産保全型→債務者が行使すべき権利を行使しないことによって、責任財産の増加が妨げられている場合での債権者代位権 2.個別権利実現準備型→特定の再建を実現する準備のための債権者代位権 債権者代位の目的 ・強制執行の準備機能 ・簡易…

債権総論-損害賠償請求権(特別の規定)

金銭債務について →419条に特別の規定を置く 利息損害→419条1項に定めがある。 拡大損害の請求の可否について(e.g.)債権取立費用、債務者に対する訴えの提起に要した費用、弁護士費用、弁済がなかったために債権者が第三者との取引において被った営業上の損…

債権総論-損害賠償請求権(損害賠償額算定の基準時)

判例→1個の時点に限定していない。 履行不能時を基準時とするもの→履行不能により、本来的履行請求権が補填賠償請求権に転化したものと見る 解除時→不能となった後に買主が系やいうを解除した場合。=解除時を基準に算定したもの 履行期 予備的代償請求→事実…

債権総論-損害賠償請求権(損害賠償額算定の基準時)

判例→1個の時点に限定していない。 履行不能時を基準時とするもの→履行不能により、本来的履行請求権が補填賠償請求権に転化したものと見る 解除時→不能となった後に買主が系やいうを解除した場合。=解除時を基準に算定したもの 履行期 予備的代償請求→事実…

債権総論ー損害賠償請求権(各論)

履行遅滞中の不能と補填賠償 →「債務者の責めに帰すべき事由」の犠牲 履行遅滞中の不能は債務者の責めに帰すべき事由によるものとみなす。(413条の2第一項) 補填賠償→債務者の責めに帰す事由が犠牲されるので、履行に代わる損害賠償を請求可能(415条1項・…

債権総論-損害賠償請求権(補填賠償)

補填賠償=債務の本旨に従った履行がされたならば債権者が得たであろう利益を金銭で補填することを目的とした損害賠償 履行にかわる損害賠償請求をすることができる場合(415条2項) ・履行不能のとき ・債務の履行を拒絶する意思を明確に表示したとき(なお、…

債権総論-損害賠償請求権(遅延賠償)

遅延賠償→債務不履行でも本来の債務がなお、履行可能なときに請求可能。 遅延賠償の提供が債務の本旨に従った履行に組み込まれる。 遅延賠償=損害賠償の一部→一般的な要件面は共通(後述する要件がさらに要求される。) 412条→遅滞の責任を負う。=要件の要…

民事訴訟法-民事訴訟の意義

・民事訴訟の目的論について 実務レベルでは目的論について争うことに実益はない。 自力救済禁止の代償(権利保護説) 私法秩序の維持(私法維持説) 紛争の解決(紛争解決説) →これらは民事訴訟の目的が立法や解釈の指針になると主張している。 多元説・目…

債権総論-損害賠償請求権(効果論)

1.損害の定義についての対立 ・差額説(実務における通説) 損害=「加害行為がなかったとしたら被害者が置かれたであろう利益状態と、加害行為がされたために被害者が置かれている利益状態の『差』を『金額』で表現したもの』 + 個別損害項目積上げ方式に…