白百合の人生漂流記

徒然に百合や法律学(法解釈学)の勉強、個人的な興味関心事項について備忘録的に語ります。

2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

会社法-取締役4

取締役の義務 善管注意義務(330)と忠実の義務(355)について 多数説:違いはない。 異質説:善管注意義務=会社の業務執行に当たって尽くすべき義務 忠実義務=利益衝突がある場合に、個人の利益を忠実してはいけないという義務 忠実義務違反をしたら、無過失…

会社法-取締役3

代表取締役について 選任と終任 取締役会決議によって選任される。 取締役会で決定できるのは代表取締役の選任と終任だけ。 終任させられても、取締役自体ではある。 取締役をやめさせられると、当然に代表取締役でなくなる。これは、株主総会決議によってな…

会社法-取締役2

取締役会制度 3人以上で構成される取締役会が置かれる場合、代表取締役は取締役会が選任する。そしてその執行の執行を監督する。(362) 代表取締役→代表権を与えられた取締役 代表取締役以外の業務執行取締役→副社長や専務取締役など。体内的な業務執行権限を…

会社法-株主総会3,取締役1

反対株主の株式買取請求制度 一定の基礎的変更に関する議決がなされた際に、それに反対する株主は自己の所有する株式につき会社に買取を請求することができる。(469) 株主総会決議の瑕疵について 規定上3つの規定が置かれている。 1.決議の取消し 2.決議の無…

会社法-株主総会2

1株1議決権の例外 ・単元株制度 ・議決権制限株式(108,115) ・自己株式 ・相互保有株式 ・特別利害関係を持つ者の株式 ・基準日後の株式 議決権の代理行使について 310→代理人によって行使できる。 定款で代理人を株主に制限することが通例。 これは可能か。…

会社法ー株主総会1

株主総会の開催時期 296条により定期株主総会を開催しなければならない。 事業年度終了後3ヶ月以内の開催が求められる。 事業年度は、1年を超えることができないが、定款によって半年や3ヶ月などとすることは可能。 議決権を有する株主の数が1000人以上の場…

会社法ー株主の地位と権利・会社の機関総論

株主平等の原則→一株あたりの価値を均等にするもの。 すなわち有する株式の数に応じて等しい扱いを受ける。(109) 株主優待制度→株主平等原則に反して無効説 一定量の株式を分母として各株券に分量単位分の権利が付与されているとみて有効とする説 そもそも、…

会社法ー法人性・資本金

法人格否定の法理 形骸事例/濫用事例 法人格を濫用したと見られる場合又は、形骸化していると見られる事例で、法人格を否定し、会社とその背後にいる社員を同一視する法理 形骸化の基準としては以下のものが挙げられる。 1.株主総会の不開催・株券の違法な不…

民事訴訟法-当事者に関する能力

・当事者能力とは 訴訟要件の一つ。=当事者能力を有しないということは本案判決の名宛人となることができないことであるから。従って、当事者能力を持たない者を当事者とする訴えについては、訴えは不適法として却下される。 ・訴訟能力 単独で有効に訴訟行…

会社法-会社の種類・株式会社の基本構造

・合名会社・合資会社・合同会社 合名会社→社員が会社債権者に対して無限責任を負う。 合資会社→有限責任の社員と無限責任の社員が存在する。有限責任の社員の責任の限度については定款に記載される。 合同会社→社員が有限責任である。会社設立時までに社員…

民事訴訟法-処分権主義、訴え、訴訟上の請求

・処分権主義 訴訟の開始、審判の対象・範囲、判決によらない訴訟の終了に関する決定を当事者に委ねる考え方。 →私的自治からの要請 訴えなければ裁判なし=不告不理の原則 訴訟要件を満たさないときは本件判決をせずに訴訟判決(訴え却下判決)を出せる。 …

債権総論-債権者代位権2

・被代位権利 一身専属的権利は代位できない。 =行使上の一身専属権・身分専属権 財産権的な性質を有する身分上の権利については対立あり。 e.g.)相続人の権利を相続人債権者が行使できるか。 通説=negative、身分行為意思を尊重すべき。 批判:無資力の者…